貴州省(グォエジョウ省)/贵州省/Guizhou Province
銅仁(トンレン)/铜仁/Tongren
世界自然遺産・梵浄山/梵淨山/Fanjingshan
梵浄山の冒険マップ
2018年に世界自然遺産に登録された山で、そこにはきれいな草木があり、めずらしい動物などがいる。その中でも特に目玉なのが山頂にある巨大な石柱のような頂・紅雲金頂とそこに建てられた寺院。
山の最上部に突然突き出てている100mほどはある断崖絶壁の石柱はまさに圧巻。なんで普通の山のてっぺんに急にこんなものがあるのだろうと驚かされる。
また、その断崖絶壁に登る道をつくり、寺院まで建てたことも驚き。イメージとしては、ギリシャのアテネ郊外・メテオラにある岩山の頂上の寺院に似ているかもしれない。ちなみに、山頂エリアの石柱はどれもまるでミルフィーユのように何層もの石の層が積み重なってできているのもよくわかり興味深い。
標高も2500mほどありとても高いので、山頂エリアからは眼下に壮大な雲海が見渡せる。自分が行ったときは、眼下の雲海だけではなく上にも雲があり、まさに雲に上下から挟まれた非現実的な空間に感じられた。
貴州省の田舎にありアクセスは少し面倒くさいが、それでも園内はよく整備されていて観光がしやすい。とてもユニークな絶景なので、すごくおすすめだ。
梵浄山で1番の見どころは山頂エリアにある3つの頂だが、その中でも有名なのは紅雲金頂。ここは周りから眺めたり、実際に断崖絶壁の中につくられた細い道を登って頂上の寺院を見学したりと楽しい。
また、紅雲金頂よりも少し高い位置にある老金頂からは、紅雲金頂を含めた山頂エリアの全景が見渡せて絶景。
キノコ形の石柱・蘑菇石も有名だが、実物はかなりサイズが小さいのでそこまできれいというわけではない。
山頂エリアには他にも承恩寺という寺院があるが、いたって普通のものなので、景色の一部分としてはきれいだが、中はそこまでおもしろくない。
これら山頂エリアにある見どころはとてもコンパクトなエリアにまとまっているので、3時間前後で存分に全てを見て回れるだろう。
チケット売り場兼入口(遊客中心)→(園内観光バス)→ケーブルカー乗り場下→(ケーブルカー)→ケーブルカー乗り場上→(徒歩)→山頂エリア(紅雲金頂・老金頂・蘑菇石・承恩寺など)→(徒歩)→ケーブルカー乗り場上→(ケーブルカー)→ケーブルカー乗り場下→(園内観光バス)→入口(遊客中心)
▷ケーブルカーに乗らず自力で山頂エリアまで登ることもできるが、かなりの距離(約5km)と高低差(約1200m)があるので、片道5時間くらいかかってしまうらしい。そのため、上りか下りどちらか片道であれば歩くこともできなくはないが、往復を歩くのは時間的に厳しいだろう。登山道はいたって普通の山道。
▷山頂エリアからは护国寺などがある西のエリアへと続く小道があるが、山頂エリアから护国寺までは片道だけで約13.5km(7km徒歩+6.5km園内観光バス)もあるので、1日の中で行くのは現実的ではない。
8:00-18:00
*チケット販売は15:30まで
*所要時間の目安=5時間前後(梵浄山への交通時間は含まず)
3月1日-11月30日=100元、12月1日-2月28日=90元
*園内観光バス(必須)=往復20元、片道10元
*ケーブルカー=往復140元、片道70元
梵浄山は銅仁という貴州省東部の町からバスで1.5時間ほどの郊外にある。アクセス方法はバスのみ。
▷飛行機
銅仁鳳凰空港へと飛行機で行き、そこからバスあるいはタクシーで銅仁旅遊バスターミナル(铜仁旅游客运站)へと行き、そこから直通バスあるいは江口経由のバスで梵浄山へと行く。
銅仁鳳凰空港から梵浄山への直通バスもあるが本数は少ない。運行数と時間は時期と状況により変わるので現地で要確認。
▷鉄道
銅仁駅へと鉄道(高速鉄道あり)で行き、ほぼ駅前にある銅仁旅遊バスターミナル(铜仁旅游客运站)から直通バスあるいは江口経由のバスで梵淨山へと行く。
▷バス
銅仁旅遊バスターミナル(铜仁旅游客运站)や鳳凰バスターミナル(凤凰汽车客运总站)からは直通バスがある。直通バスがない都市からアクセスする場合は、まず飛行機か鉄道かバスで銅仁まで行き、銅仁から直通バスで梵浄山まで行くのが便利。
銅仁からだと直通バスに乗れなくても、まず梵浄山の手前にある町・江口の江口県バスターミナル(江口县客运站)までバスで行き、そこからローカルバスで梵浄山まで行くこともできる。銅仁から梵浄山への直通バスは1日数便しかないが、江口を経由してローカルバスで行く方法だとバスが朝から夕方まで豊富にある。
*梵浄山から銅仁への最終バスは15:30-18:00の間が目安。聞いたところオフシーズンは15:30が最終でオンシーズンは18:00が最終だと言われた。時間は時期と状況により変わるので現地で要確認。
*梵浄山から江口への最終バスは17:30前後が目安。時間は時期と状況により変わるので現地で要確認。
梵浄山観光に便利な宿泊場所は、梵浄山前の梵浄山村か最寄りの比較的大きい町の銅仁。梵浄山と銅仁の間には江口という町もあるが、小さい・不便・外国人が泊まれるか不明なので、江口で宿泊することはおすすめできない。
基本的に山を観光する前日は梵浄山の前にある梵浄山村に泊まった方が便利。ただ、梵浄山村から周辺都市へのバスは少なく不便なので、山の観光後には銅仁を経由した方が次の場所へ動きやすい。
梵浄山村と銅仁には外国人が泊まれるホテルが多少ある(中国では法律の規定により、外国人が泊まれるホテルと泊まれないホテルがある=外国人は比較的「良い」ホテルにのみ宿泊を許可されている傾向がある)。その中で、自分が泊まったものと他の良い感じのホテルをリストアップしておく。
*ネットで見つけた外国人OKのホテルの中からおすすめを紹介しているが、実際に行ってみると外国人NGと言われることもあるので要注意。
自分が泊まったホテル
1. 铜仁盛世佳华酒店/Sheng Shi Jia Hua Hotel(@銅仁)
▷100元前後から個室に泊まれるホテル。部屋と水回りはわるくない。銅仁駅と銅仁バスターミナルのどちらからも徒歩5分以内の場所にあるので、梵浄山に行くにも他の都市へ移動するにもとても便利。銅仁に泊まるのであればおすすめ。
その他良さそうなホテル
2. 铜仁梵净山老兵部落宾馆/Laobingbuluo(@梵浄山村)
▷150元くらいから比較的いい感じの個室に泊まれるホテル。梵浄山のチケット売り場/入口から1.5kmほどの場所にあるので梵浄山には便利。
3. 江口天韵山水民宿/Tianyun Shanshui Hostel(@梵浄山村)
▷100元前後でわるくなさそうな個室に泊まれるホテル。梵浄山のチケット売り場/入口から1.5kmほどの場所にあるので梵浄山には便利。
半日-1日
▷ケーブルカーで往復し山頂エリアの主な見どころだけを見るのであれば半日で見終わる。ケーブルカーを使用しないあるいは护国寺などがある西のエリアを散策する場合は丸一日必要。
▷春や夏は緑がきれいで、秋は紅葉が見られるようなので比較的良さそう。冬は雪景色が見られるが、天気や交通、宿泊施設などが多少不便かもしれない。
かなりおすすめ
▷世界自然遺産の名に恥じない非常に興味深い風景が見られる。特に山頂エリアの石柱の頂やその上に建てられた寺院などの景色は圧巻。また、壮大な雲海も見下ろすことができる。山の森自体もけっこうきれいで、そこには珍しい動物たちもいる。アクセスは比較的不便だが、それでもかなりおすすめ。
▷天気が悪いと特に何も見えないので、天気が悪い日は行くのを避けたほうがいい
▷中国の学生用割引チケットはほとんどの場所で学部生までしか買えないが、梵浄山では大学院生でも学生用割引チケットが買えた(2019年11月時点)
▷チケット売り場の横には有料(15-20元前後)の荷物置き場がある