★★★★★=”全国的に考えても”絶対おすすめ・すばらしい・必見
★★★=絶対おすすめ・すばらしい・必見
★★=まあまあおすすめ・わるくない
★=人によっては行ってもいいかも・普通
▲=詳細不明
貴州省(グォエジョウ省)/贵州省/Guizhou Province
貴陽(グォエヤン)/贵阳/Guiyang
貴陽は貴州省の省都だが、まだそこまで発展していない都市だ。というのも、そもそも貴州省自体が中国でも有数の貧しい場所だからだ(一方で最近ではこの田舎町が世界的なビックデータ拠点へと変貌を遂げつつもある)。
ただ、多くの少数民族がいて、それぞれの美しい集落や文化に多くの観光客が集まってきた。たしかに貴陽にも少数民族はいるが、町並みとしてはただの都市だ。また、市内の観光名所とされる場所もどこもかなりクオリティが低いので観光地としては非常にしょぼい。
しかし、郊外にも足を伸ばすと、アジア最大の滝である黃果樹瀑布や明と清時代の古い町並みと城郭などが残る青岩古鎮などがあり、それらはけっこうすばらしい場所だ。
そのため、貴陽自体の観光は全くおすすめしないが、郊外にある見どころを見に行くための拠点にするならいいかもしれない。
貴陽の冒険マップ
■どんな場所/感想
アジア最大の滝・黃果樹瀑布がある場所。滝はかなり大きくかっこいいのでかなりおすすめ!滝の裏側も歩いて観光できるのがおもしろい。また、天星洞という内部にかなり巨大な空間がある鍾乳洞があり、それもかなりきれいなのでかなりおすすめ。中には、色とりどりにライトアップされた奇石がたくさんある。黃果樹は貴州省の西部・安順という町の郊外にあるものでアクセスは不便だが、絶景がみられるかなりおすすめの場所だ。
■各エリアの解説/おすすめの回り方
黃果樹の園内には3つの景区があり、それぞれに園内観光バスで移動して観光する。チケット売り場裏から発車する園内観光バスは、「陡坡塘瀑布エリア→天星橋エリア→黃果樹大瀑布エリア」の順番で運行しているので、その順番で観光するのがいいだろう。
黃果樹瀑布エリア
▷アジア最大の滝・黃果樹瀑布がある場所。滝の周りには遊歩道と展望台があり、上下左右すべての角度から滝が見える。滝はアジア最大とはいうもののめちゃくちゃ巨大という訳ではない。しかし、それでもジャングルの中にあるかのような大きな滝はとてもかっこよく美しい。滝の裏側は鍾乳洞のようになっていて、歩いて滝の裏側も見ることができておもしろい。入口には滝の方へと降りていく別料金のエスカレーターがあるが、たいした高低差と距離ではないので歩けばいいだろう。所要時間は2時間前後。
天星橋エリア
▷石林や竹林、森、湖、川、滝などがあるエリア。でかい岩にツルが巻きついたような森の中をあるくので、気持ち熱帯雨林のよう。園内観光バスを降りてまず入る場所はかなりしょぼいのでスキップしてしまいそうになるが、30分ほど奥へと行ったところにある天星洞という鍾乳洞がかなりすごいのでおすすめ。鍾乳洞の中はかなり広く、内部の空洞は高いところで50mほどもあり、さまざまな珍しい形をした巨大な岩が見られる。鍾乳洞はライトアップもされていてかなりきれい。鍾乳洞内のイメージとしては、大量発生したクラゲと巨大な木々が固まったカラフルな世界に雨が降り川が流れているような感じ。ほとんどの観光客は、鍾乳洞の手前にあるすごくしょぼい湖・天星湖を見て引き返すが、黃果樹に行ってこの鍾乳洞を見ないのはもったいなすぎる。天星洞まで行くと所要時間は2時間前後。ちなみに、天星洞の先には滝もある。
陡坡塘瀑布エリア
▷陡坡塘瀑布は横幅が105mあり、黃果樹の中で一番幅が広い滝だが、高さは21mしかなくそこまでの迫力はないのでわるくはない程度。このエリアは陡坡塘瀑布しか見るものがないので、30分もあれば見終わる。せっかく黃果樹にいるのであれば見た方がいいと思うがそこまでおすすめではない。
■オープン時間
3月1日-11月30日=7:00-18:00、12月1日-2月28日=7:30-18:00
*所要滞在時間の目安=5時間前後
■料金
3月1日-11月30日=210元(入場料160元+園内観光バス50元)、12月1日-2月28日=200元(入場料150元+園内観光バス50元)
黃果樹瀑布エリアのエスカレーター=片道30元、往復50元
天星橋エリアのケーブルカー=10元
奇石博物館=70元
■行き方
黃果樹瀑布に行くには貴陽か安順からバスで行く。最寄りの町は安順だが、安順には特に何もないので、貴陽を拠点にして行く方がおすすめ。
貴陽から
金陽バスターミナル(金阳客车站)から「黄果树」行きのバスで終点=黃果樹バスターミナル(黄果树客运站)。所要時間は約2時間で、60元。黃果樹バスターミナル(黄果树客运站)から貴陽へと戻る最終バスは18:00-18:30が目安。時期や状況により変動することがあるので現地で要確認。
*金陽バスターミナルからのバスは中国の旅行予約サイトなどを調べても出てこないが(2019年12月時点)、実際には運行している。
*貴陽景区直通バス(贵阳景区直通车)も貴陽から黃果樹へのバスを運行している。料金や時間などは貴陽の観光地(黔霊山公園や青岩古鎮など)に設置してあるブースかオフィシャルWechatアカウントで確認でき、それらでチケットも買える。
安順から
安順バスターミナルや安順駅、安順西駅の横にあるバスターミナルから「黄果树」行きのバスで終点=黃果樹バスターミナル(黄果树客运站)。所要時間は1時間前後で、22元。黃果樹バスターミナル(黄果树客运站)から安順へと戻る最終バスは18:30が目安。時期や状況により変動することがあるので現地で要確認。
*黃果樹から安順へと向かうバスは、安順西駅、安順駅、安順バスターミナルという順番で停車するので、鉄道に乗り換えるのにも便利。
■その他
▷黃果樹瀑布はけっこう水がかかるので、気になる人は園内で売っているカッパを買うなり雨具を持参する
▷園内にはカップラーメンがある程度で食事ができる場所は全然ない
■どんな場所/感想
明や清時代の古い町並みが残る古鎮。以前は軍事的な要塞でもあったらしく、町は昔ながらの城壁にほぼ囲まれている。
町の中には寺院や歴史的人物に関連した建物、歴史的通り、教会、城楼、レストランやおみやげ屋などさまざまな見どころがある。どこもすごいパンチ力があるわけではないが、本物の古い町並みを散策してまわるのはおもしろい。特におすすめなのは、定広門と背街と城壁でどれもけっこういい感じ。
青岩古鎮では豚足が有名なようなのでそれを食べてもいいかも。
■オープン時間
24時間
*古鎮内の見どころはだいたい17:00-17:30前後に閉まる。
*所要滞在時間の目安=3時間くらい
■料金
古鎮への入場料=10元
古鎮への入場料+見どころの連券=60元
*オフシーズンは両方とも半額になる
*チケット販売とチェックは17:00-17:30前後に終わるようなので、その後はどうやらただで入場できる
■行き方
貴陽駅前のバス乗り場から路線バス・203路で終点「青岩」。料金は2元で所要時間は1.5-2時間。
花果園国家湿地公園の近くの「花果园双子塔」バス停からもバスがあり、路線バス・210路バスで終点「青岩」。料金は2元で所要時間は1.5-2時間。
*貴陽景区直通バス(贵阳景区直通车)も貴陽から青岩古鎮へのバスを運行している。料金や時間などは貴陽の観光地(黔霊山公園や青岩古鎮など)に設置してあるブースかオフィシャルWechatアカウントで確認でき、それらでチケットも買える。
■その他
▷夜には城郭などのライトアップがある
■どんな場所/感想
貴陽市内では1、2を争う観光地とされているが実際はただの公園。園内には展望台や寺院、動物園などがある。どこもたいしておもしろくはないが、展望台からは貴陽市内が見渡せて興味深い。夜まで開いているので、(展望台周辺の山は真っ暗だが)夜景を見ることもできる。貴陽がどんな町なのか見てみたければ展望台はおすすめ。
■オープン時間
6:00-22:00
*所要滞在時間の目安=なし
■料金
5元
*寺院や展望台へのケーブルカーは別料金が必要
■行き方
路線バス:1、2、10、16、22、217路バスなどで「黔灵山公园」バス停
■その他
▷展望台の横まで行くケーブルカーがあるが、自力で歩いてもたいした距離ではないので乗る必要はないと思う。登りの所要時間は30分くらい。
▷山には猿が多いので気をつける
■どんな場所/感想
貴陽市内を流れる川の上に建つ楼閣。きれいな観光地とされているが、実際はいたって普通の楼閣。特別きれいということもなく、おもしろくもない。ただ、夜のライトアップはきれい。
■オープン時間
8:00-18:00
*所要滞在時間の目安=10分
■料金
無料
■行き方
路線バス:15、46、48、52、62、305路バスなどで「甲秀楼」バス停
■その他
月曜日と祝日は閉館日なので気をつける
■どんな場所/感想
古い城壁なようなものに囲まれた寺院。歴史が感じられわるくはないが、基本的にはただの普通の寺院でそこまでおもしろくはない。
■オープン時間
9:00-17:00
*16:30月最終入場
*所要滞在時間の目安=20分くらい
■料金
無料
■行き方
路線バス:4、5、6、21、22、31、32、40、42路バスなどで「中山东路」バス停
■その他
月曜日や祝日は閉館日なので気をつける
参照:https://you.ctrip.com/sight/foshan207/120566-dianping.html
■どんな場所/感想
中国の中でも特に少数民族が多い貴州省の民族に関する展示を中心とした博物館。貴州省や少数民族に関心があるのであれば興味深い。
■オープン時間
10:00-12:00、14:00-17:00
■料金
無料
■行き方
路線バス:1、2、218、305、306、308路バスなどで「邮电大楼」バス停
■その他
月曜日は閉館日なので気をつける
市内からはけっこう離れるが、遠い郊外まで行くと他の見どころもある
1. 龍宮風景区(龙宫风景区)
▷安順郊外にある鍾乳洞。鍾乳洞の中には中国最長の5kmもの河が流れているらしい
2. 天龍屯堡
▷明時代の漢族の屯田兵がつくった村で、いまでも漢族が昔ながらの暮らしをする場所らしい
貴陽には外国人が泊まれるホテルがある程度ある(中国では法律の規定により、外国人が泊まれるホテルと泊まれないホテルがある=外国人は比較的「良い」ホテルにのみ宿泊を許可されている傾向がある)。その中で、自分が泊まったものと他の良い感じのホテルをリストアップしておく。
*貴陽で宿泊におすすめのエリアは、町の繁華街に近い地下鉄駅「中山西路站」か「喷水池站」の周辺。貴陽駅と貴陽北駅両方ともに地下鉄でアクセスでき、市内の見どころも徒歩圏内にある。
*ネットで見つけた外国人OKのホテルの中からおすすめを紹介しているが、実際に行ってみると外国人NGと言われることもあるので要注意。
自分が泊まったホテル
1. 贵阳果果酒店喷水池店/Guoguo China Hotel Guiyang
▷60元前後で個室に泊まれるホテル。部屋は比較的狭いが、それでも清潔かつトイレとシャワーもわるくない。噴水池駅の出口前にあり、どこに行くにもとにかく便利。おすすめ。
その他良さそうなホテル
2. 格林豪泰(贵阳小十字店)/Greentree Guizhou Guiyang Court Street Metro Zhongshan West Road Station Business Hotel
▷100元前後で泊まれるわるくないホテルチェーン。市内中心部の中山西路駅の近くにありとても便利。外国人は泊まれる。
3. 锦江之星(喷水池商业中心地铁站店)/Jinjiang Inn(Guiyang Penshuichi)
▷200元前後で泊まれるけっこう良い感じそうな大手ホテルチェーン。噴水池駅のすぐ近くにあり、どこに行くにもとにかく便利。
■この町の感想とおすすめ度
おすすめ度: わるくはない
▷郊外にある黃果樹瀑布や青岩古鎮はけっこいいい場所だが、貴陽市内にある見どころはどこもかなりつまらない。郊外の見どころに行くために滞在するのはいいだろうが、貴陽自体を観光することはあまりおすすめではない。
■この町を旅する難易度(個人旅行)
易しい・少し易しい・普通・少し難しい・難しい
▷どの見どころに行くにもバスや地下鉄がちゃんと整備してあるので、自分で動き回るのは難しくない。
■所要日数の目安
黃果樹瀑布は貴陽から日帰りすると丸一日かかる。市内と郊外の青岩古鎮もみたいのであれば、それらは同じ日でも見て回れなくはないので全体で2日もあれば十分だろう。