体調が悪くても頑張ってレンタルバイクで駆け回った桂林。桂林の景色は相変わらず絶景だった。
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年末年始のアメリカ訪問から桂林へと戻ってくると、翌朝からインフルエンザのような体調不良に陥った。桂林のホテルに着き寝るまでは何の問題もなかったのに、朝起きた後に高熱や寒気、筋肉痛、倦怠感、咳などの症状が出ていたことは異常に感じられた。本当であれば、その日から桂林の大自然を見て回ろうと思っていたが、あまりの体調不良でまともに動けなかったのでその日はホテルで安静にしていることにした。
次の日。高熱は下がったように感じたが、寒気や筋肉痛、倦怠感、咳はまだ残っていてかなりしんどい。ただ、前日ほどはひどくなく、体を動かすこともできたのでこの日から外に繰り出すことにした。僕はレンタルバイクを借り、郊外の奇峰群を見に行った。その日の最終目的地は桂林に流れる有名な川・漓江沿いにある大きな山(奇峰)。その山は上まで登ることができ、そこからは彼方先まで続く奇峰群とその間を流れる漓江が見れて絶景だった。登山は30分ほどで、途中かなり急なハシゴなどもあったが、僕は頂上まで登ることができ、その日は無事に観光を楽しむことができた。
同じように、その次の日もしんどいながらもレンタルバイクで美しい奇峰群を見て回った。時折、「やばい、倒れそう」とフラっと感じることもあったが、基本的には大丈夫だった。
そして、僕はこれ以降も足を止めることなく、旅を続けた。桂林の次に向かったのは、中国のハワイと言われる海南島。桂林から寝台列車で15時間かかる大移動だった。途中、列車に乗ったまま巨大な連絡船に乗せられ海を越えた。海南島に着くと、そこはまさに常夏の陽気で気持ちよかった。桂林ではずっと天気が悪く寒さに凍えていたが、海南島ではTシャツ1枚だけで暖かい太陽を感じていた。
僕の乗っていた寝台列車はそのまま巨大な連絡船に乗せられ、中国大陸から海南島へと渡った。写真は船の中の寝台列車の中からの景色。
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でも、それでも体調はあまり良くなかった。確かに多少は改善していたが、まだ何となく寒気を感じ、何か体がおかしいなと感じさせる倦怠感が残っていて、咳はもっとひどくなっていた。
ただ、海南島といえば美しいビーチ!!僕はそんな状態でも何回かビーチに泳ぎに行った。すると、海南島のビーチはとてーも気持ちのいいものだった。確かにきれいだが、海外の有名なビーチに比べると特別すごくきれいだというわけでもなかった。でも、なぜかすごく気持ちのいいビーチだった。だから僕は一人でもとても楽しんでいたのだが、それでもやっぱり泳ぎながら寒気を感じたり、咳をしていた。
あまりに体調が改善せず、咳はかなり深く大きいものだったので、この時から大きなハチミツのボトルを買って飲み始めることにした(ハチミツはのどに良いらしい)。僕はハチミツをバックパックに入れて、毎日飲んだ。海南島での滞在期間中だけでは体調は良くならなかったので、海南島から飛んだ広東省深センでもハチミツを飲み続きた。すると、体は…。
時は2020年1月中旬。武漢における”謎の肺炎”に関するニュースが徐々に盛り上がってきていた。でも、ひどい咳をしている僕を気にする人はまだ誰もいなかった。僕も「体調が悪くて困ったな」程度で、特にそれ以上は気にしていなかった。
海南島最南端の三亜という町にある亜龍湾熱帯天堂森林公園内の森。三亜には青くてきれいなビーチと緑で気持ちいい森/山がある。熱帯性の植物がいっぱいあり、その中を歩くのはとても清々しかった。写真はヤシの木の森。
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(旅とパンデミック***7, 4月24日)