“中国のハワイ”とも言われる海南島三亜のビーチ。海南島の海はとびきりきれいというわけではなく普通にきれいという程度だったが、なぜか水も砂も風もとびきり気持ちよかった。
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1月上旬にアメリカから中国の桂林へと戻ってきて以降、また体調が悪くなった。最初はインフルエンザのようなかなりしんどい症状で動けなかったが、一日安静にしているとなんとか動けるほどには回復したので、すぐに旅を再開した。そして、桂林やその後に行った海南島を10日ほど旅したが、それでも寒気や倦怠感、咳は残っていた。
海南島の次に向かったのは広東省の深セン。海南島に入る時は桂林から寝台列車で15時間もかけて行ったが(途中、列車のまま船に乗った)、深センに出る時は飛行機であっという間だった。実は、海南島は島ということで空路が充実しているので、飛行機が比較的安い。
深センに着いても深くて大きな咳は止まっていなかった。「何か体がおかしいな」と感じさせる違和感も残っていた。でも、そんな状況の中で僕が向かった宿泊先は、「リバ邸深セン」という日本人シェアハウス。僕は中国を旅しながら全国各地の日本人に中国での経験をインタビューする「ミドルキングダムの日本人」という記事を書いていたのだが、この時にインタビューする予定だった深センの日本人がこのシェアハウスを運営していたからだった。
実際に書いた記事→“深セン起業”に挑戦する日本人のキャリアと中国
シェアハウスに着くと、案の定「体調大丈夫?まさか”武漢のやつ”じゃないよね?」という話になった。”武漢のやつ”にしては発症のタイミングなど腑に落ちないことがいくつかあったので、「ただ体調が悪いだけだと思います」と言っていたが、この時あたりから「もしかすると”武漢のやつ”なのかな」と意識するようになった。確かに、僕はその2ヶ月前(2019年11月)に武漢に行ったことがあったし、僕の症状はその当時報道されていた”謎の病気”の症状にとても似ていた。
かといって、その時に僕がしていた対策は風邪薬とハチミツを飲むだけ。シェアハウスに泊まっている日本人たちと一緒に夕食に行こうとなり、他の人と初めて顔を合わせるときでも僕はでかいボトルからハチミツを直飲みしているという状況だった。初対面でハチミツを直飲みしてる小汚い北京大学院生ってどんなんだよとも思いつつ、僕は少しでも早く体調を良くしようと必死だった。
結局、深センでも体調は回復せず、僕は次の目的地だった香港へと向かった。香港に着いたのは2020年1月20日。この頃になると、新型コロナウイルスについて大々的に報道され始め、この問題が広く認識されつつあった。
ただ、まだ街中では特に何の変化を感じることもなかった。新型コロナウイルスが原因で何かが閉まっているなんてことはなかったし、マスクをしている人も全然いなかった。でも、僕はこの時から3Mマスクという高性能マスクを着けることにした。街中でウイルスを移されることを恐れるよりも、”もっと心配なこと”があったからだ。
ちなみに、3MマスクとはPM2.5のような大気汚染がひどい時に使うことが多いマスク。日本では使っている人も売っている所も見たことはないが、大気汚染問題がまだまだ残っている中国では簡単に買える。僕は北京の学校に通っていたので、大気汚染のために高性能マスクを持っていた。そして、この旅にも念のために一つだけ持ってきていたのだった。
深センってどんな場所なのか?深センを見て回るのはとてもおもしろかったが、やっぱり体調はしんどかった。
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中国特有の超すごいライトアップショーについてまとめた動画。中国各地ですごいライトアップショーをしているが、特に深センと武漢のものは衝撃的だった。
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ギラッギラな深センの夜景。高層ビル群のライトアップショーは基本的に毎週末やっていたが、新型コロナウイルス問題以降中止されているらしい。次はいつ見られるようになるのか。
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(旅とパンデミック***8, 4月27日)